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不動産投資と聞くと何をイメージするでしょうか?
個人でもできるものなのか、疑問に思われる方が多いと思います。
今回は、不動産投資の仕組みとメリット、デメリットについて、初心者の方にも分かりやすく説明します。
不動産投資って、投資会社が行う投資ですよね?
不動産投資とは「マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入や売却益を得る」仕組みの投資です。
不動産を購入したら、運用・管理が必要になりますので注意が必要です。老後の年金対策として注目を集めていて、
30代から始める人も増えています。
では、不動産投資がどのような仕組みかご説明しましょう。
不動産投資の利益の仕組み
不動産投資は、購入した不動産を貸し出すことで得られる「家賃収入」と不動産の売買により得られる「売却益」の2つからの利益があります。それぞれの収入の仕組みをご説明します。
家賃収入(インカムゲイン)とは
家賃収入(インカムゲイン)とは、所有する不動産物件を賃貸に出して得られる家賃収入のことです。家賃収入ですので、投資元本が減りづらく、安定性を求める投資方法でコツコツと利益を上げていくスタイルになります。家賃の変動はほとんどありませんので、他の投資と比べて景気変動に強いといわれています。
家賃収入に対して、不動産には「管理費」「修繕費」などの経費がかかります。「管理費」は、マンション、アパートなどの共用部分の光熱費、清掃費などの、不動産を維持するために必要なもので、毎月各戸の所有者から徴収される費用のことです。「修繕費」は、建物の外壁や屋上、設備などの改修費用のことです。
売却益(キャピタルゲイン)とは
売買益( キャピタルゲイン)とは、所有している資産を売却するときに、購入時よりも売却時の価値が上昇し利益が出ることをいいます。反対に、購入価格より売却価格が低くなり損失が出ることを、売却損(キャピタルロス)といいます。
バブル期のように、不動産価格が上昇し続けていれば売却益を期待できますが、現在の景気では多くの売却益を期待することができません。そのため、現在の不動産投資は、家賃収入による安定した収益が主流となっています。
家賃収入(インカムゲイン) | 売却益(キャピタルゲイン) |
---|---|
管理費と修繕費がかかる 安定した収入を狙うため主流 | 家賃収入購入時と売却時の差額による 売却益がでる景気ではない | 不動産の売却
不動産投資の収益性
不動産投資の収益性はどうなのですか?
投資には、ローリスク・ローリターンの預貯金からハイリスク・ハイリターンの株式投資、FX投資、投資信託などがありますが、不動産投資はその中間にあたるミドルリスク・ミドルリターンであるといえます。
不動産投資は、賃料の収入が毎月安定しているため、景気の影響を受けやすい株式投資などと比べて、リスクが低いと考えられます。
不動産投資には、いくつかの種類が存在します。一般的に不動産投資の話でよく出てくるものは、「一棟マンション(アパート)投資」と「区分マンション投資」です。それでは、一棟マンションと区分マンションの投資の違いをご説明しましょう。
一棟マンション投資(一棟アパート投資)は、一棟まるまる所有して投資を行う方法になります。一棟ですので、初期費が高く、ランニングコストも多く必要です。また、区分投資に比べてハイリスクになってしまいます。
区分投資とは、マンション(アパート)の中にある一戸単位(購入できる最小単位)で不動産を所有し、投資を行う方法です。区分マンションの中でも、特にワンルームマンションの投資は、一棟マンション投資に比べて初期投資費用を抑えられるため、初心者の方が最初にチャレンジできる不動産投資になります。初期費用の違いについては、下記の比較表をご参考にしてください。
一棟マンション(アパート) | 区分マンション |
---|---|
新築しか購入できない 土地代、建設費、設計費などがかかる | 一棟単位で購入が必要中古を購入して初期費用を抑えられる 分譲している中古物件でコストを抑えられる | 一部屋単位で購入ができる
不動産投資の5つのメリット
では、不動産投資のメリットについて解説しましょう。一般的な投資では、必ず投資の原資となるお金が必要になります。しかし不動産投資の場合には、ローンを組むことができ、自己資金以上の金額で投資をはじめることができるのです。
お金をローンで借りても儲かるということがあるの?
不動産投資の大きなメリットは、投資を行うために金融機関から借入れができることです。これが他の投資にはないメリットとなります。自己資金のみで投資を行うよりも大きな額の不動産を手にすることができるため、他の投資と同じようにレバレッジをかけた投資で儲けることができるわけです。
不動産投資のメリットは他にもあるので、ご説明しましょう。
メリット1 節税効果
不動産購入時には、不動産の登記費用(所有者の変更手続きにかかる経費)と不動産取得税がかかります。これらの諸費用を経費として計上すると、家賃収入よりも経費の方が上回るため、不動産事業は赤字となります。この赤字は給与所得と相殺することができるため、納める税金が減ることなり、節税効果が期待できます。
メリット2 安定した収入
家賃収入は、株価や為替のように毎日変動することはありません。入居者から安定して毎月の家賃収入があるのため、投資の効果と収入を予測しやすい特徴があります。
メリット3 ローン支払い後は年金の上乗せに
不動産を購入したローンを完済した後は、支出が大幅に減るため、入居者からの家賃収入のほとんどが収益になります。老後の年金だけでは生活が心配な方は、年金として上乗せできるのではないでしょうか。
メリット4 相続対策になる
相続するときに現金が残されると、金額がそのまま相続財産の額とみなされます。しかし、不動産の場合には、一般的に不動産の時価よりも低く評価されます。したがって、現金で相続するよりも課税額が低くなることから、相続税対策としても有効です。
メリット5 生命保険、死亡保険として活用
不動産を購入する際には、10年、20年などのローンを組むことになりますが、このときに生命保険に加入する必要があります。契約者に万が一のことが起きた場合には、住宅ローンは生命保険から支払われます。残された家族は、不動産を維持して家賃収入を得るか、不動産を売却することができるため、生命保険と同様に活用できます。
不動産投資の5つのデメリット
実際に不動産投資を行うときのデメリットはどうなの?
不動産投資も投資ですので、メリットばかりではありません。
不動産投資におけるデメリットを5つご紹介しましょう。
デメリット1 初期費が必要
一般的に不動産投資ローンを活用して不動産を購入しますが、購入時には登記に関する費用、売買契約の手数料などの自己資金も必要になります。
デメリット2 すぐに売れない(流動性が低い)
不動産投資は、ほかの投資商品に比べてすぐに売買することができません。短期間で売買する商品ではなく、流動性が高くないので売買するためには数週間かかることを注意してください。
デメリット3 空室時の収入減
購入した不動産を賃貸として貸し出すので、入居者がいるときには安定した収入が見込めますが、空室時には家賃収入がなくなってしまいます。ワンルームマンションが1部屋だったとすると、空室時には収入がなくなってしまいます。ローンを組むときには、空室の場合でも支払うことに注意が必要です。
デメリット4 固定費がかかる
不動産は、購入したら必ず管理費と修繕費などの固定費がかかります。マンションの場合には、管理費は共用部分の光熱費、清掃費、エレベータの点検費などがあげられます。修繕費は、外壁の修理、水道のポンプなどの修理など、マンションの所有者が毎月積み立てている費用です。
デメリット5 天災の可能性
不動産は、台風や地震などの自然災害によって、ダメージを受けてしまう可能性があります。大雨による浸水被害が起きてしまえば、復旧するまで貸し出すことができなくなっていまい収入が減ってしまいます。復旧するためには修繕費用が必要になります。
不動産投資のまとめ
不動産投資は、長期間にわたって安定した収益が期待できる投資方法で、下記の特長があります。
- 購入した不動産を貸し出して家賃収入を得る投資です
- 老後の年金を上乗せする対策として注目されています
- ミドルリスク・ミドルリターンの投資方法です
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